シンギュラリティを犬のように待つ、さんだーです。
シンギュラリティ後の世界は果たしてどうなるのかが気になっています。
(シンギュラリティとは家電量販店で買える一般コンピュータの計算速度が、全人類の脳のスペックに匹敵するほど進化する日のことです。)
現在のコンピュータの計算速度はネズミの脳程度で、2020年頃に人間1人の脳レベルになります。
そこから怒涛の追い上げをかまして2045年にはシンギュラリティの到来です。
人間って凄いなぁと思う反面、そこまでコンピュータの能力を高める必要があるのだろうか?とも思うんですよね。
だって、シンギュラリティさせなくてもAIは人間の仕事を肩代わりしてくれます。
2030年くらいにもなれば自動運転車が普通になっていたり、工場という工場は無人になっていたりします。
オールジャンルの業界でマンパワーよりもAIに働いてもらうことに焦点が当たるはずです。
それなら、コンピュータのスペック向上はある程度までにして、あとは人とAIが上手く協業するという社会作りをしたほうが平和的な気がするんですよね。
では、なぜ人類はそこまでテクノロジーの進歩にこだわるのでしょうか?考えてみましょう。
新時代に突入した小学生
2030年までの日本では約21%の労働者が現職を失うか、転職を余儀無くされると言われています。(プライスウォーターハウスクーパース社調べ)
AIの台頭によってです。
デューク大学の研究者キャシー・デビッドソンさんは、2011年度に小学1年生になった子供たちの65%は今はまだ生まれていない職業に就く、と予測しています。
2011年度というと既にもう中学生になってるじゃないか!!!
その親御さんたちのほとんどは、そんなこと考えずに子供を小学校に入れたことでしょう。
毎朝「行ってらっしゃい」と見送っていたお母さん。
その「行ってらっしゃい」は、お子さんを新しい時代へ送り出す言葉だったのですね…ってことになります!
シンギュラリティ前のAIも結構やる気満々です
特化型AIは現在人間が担っている定型的情報加工と論理的判断型の仕事を根こそぎ代替してしまう可能性が高い。
[p77『AIとBIはいかに人間を変えるのか』より]
定型的情報加工とは、翻訳や経理作業、簡単なプログラミング業務を指します。(決まったルールに基づいて情報を扱えばOKな仕事)
論理的判断型の仕事とは、弁護士や金融トレーダーを指します。(データを見て正しい判断を下す仕事)
実際にここ数年のアメリカでは会計士や税理士の需要が8万人減少し、ゴールドマンサックスという有名金融会社では600人いたトレーダーをAIで代替し現在人間のトレーダーはたった2人です。。
ゴールドマンサックスなんて優秀な人材を採ってるはずなんですけど、AIのほうがトレーディング能力が高いということですね。
笑ってしまいますが、笑えない話です。
経営学の父ピーター・ドラッカーさんは「知識労働者」という言葉を遺しました。
でも、もう知識労働はAIが担ってくれる時代に突入したってことです。
強いAIと弱いAI
- 強いAI:汎用型AIのように判断の自由度が高い
- 弱いAI:特化型AIのように特定のことしかできない
汎用型AIと特化型AIの違いを簡単に説明すると、汎用型AIは「何でもできる」です。
特化型AIは「○○専用」のAIのことです。
スマホの翻訳アプリは翻訳専用の特化型AIなので、自動運転車に搭載しても自動で運転する能力はありません。
しかし、汎用型AIは翻訳もできるし車の運転もできるし料理もできる・・・といった万能のAIなのです。(スゲェ)
現段階では汎用型AIは研究段階で、まだ実現には至っていません。
つまり、シンギュラリティに近づけば近づくほど、何でもできる汎用型AIの実現は近づくということです。
その逆も然り、汎用型AIが開発されたとなればかなりの高スペック・コンピュータが開発されたことになるため、シンギュラリティ間近もしくはシンギュラリティを超えているかもしれません。
でもですね、人間の労働を任せるなら特化型AIで十分なのですよ。
- 翻訳するだけのAI
- 自動運転専用のAI
- 料理だけできるAI
- お掃除専用ロボット
・・・
なぜ「何でもできる」必要があるのでしょうか?
高性能バトラーシステム
バトラーとは執事という意味で、メイドさんのようなAIのことです。
メイドさん1人で何でもしてくれたら楽です。
- 翻訳も
- 車の運転も
- 料理も
- 掃除も
何でも1人でやってくれたら本当に助かります。
それが汎用型AIを開発する意味なのですね。
ということは、汎用型AI=人間により近い存在ということになります。
人類は「自分たちとは異なる人類」を創り出そうとしているのです。
テクノロジーの発展によって、より便利で快適に過ごせる世界がやってきます。
様々な悩みを抱えている多くの人々に手を差し伸べることができるようになります。
しかし、人は何かを得る際には必ず何かを失います。(これをトレードオフという。)
鋼の錬金術師というマンガにも「等価交換」という言葉が出てくるんですが、10円チョコが欲しかったら10円支払ってくださいねという意味です。
果たして人類は何を犠牲にして、「もう1人の人間」を生み出すのでしょうか。
まとめ:シンギュラリティで人類滅亡!?
宇宙物理学者のスティーブン・ホーキング博士は「完全な人工知能を開発できたら、それは人類の終焉を意味するかもしれない」と言い遺しました。
ビル・ゲイツさんやイーロン・マスクさんも同様の警告をしています。
しかし、それでもどこまでもどこまでも進歩しようとするのが人間なのだと思います。
もっと知りたい、もっと豊かになりたい、もっと便利にしたい、という欲求は止められないのかもしれません。
便利すぎると体が鈍るので、僕は程々が良いと思っています。
が、もう少し便利になってほしいなぁと色んな場面で思う自分もいます。。
人は自分たちが滅亡の道を歩んでいると分かっていても前進し続けるんじゃないでしょうか?
人間は最終的には死ぬので、僕らは死ぬために生きているのです。
終わりへ向かう性質があるのだと思います。(宿命ですね。)
ってことは、映画『ターミネーター』のようにAIが人類を滅ぼすシナリオも考えられるのかもしれません。
人類は自分たちが作った文明によって殺される・・・という。
最良のマインドセットは「人類は滅びない前提で生きていく」ことです。
- シンギュラリティが光のスピードで訪れても
- 汎用型AIが人間社会で幅を利かせても
- AIが人類に反乱できるくらい強大なパワーを身につけても
恐れずに大人な対応をすることだと思います。
冷静でいましょう!
このまま研究開発が進めばシンギュラリティには勝手に到達しますし、汎用型AIも近いうちに完成すると思います。
人間は頭が良いのです。
もう既に死へのカウントダウンが始まっている可能性は否定できませんが・・・。
さんだーでしたっ
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